LoRaWANゲートウェイは要登録?!登録状もらいに総務省へ行った話

登録状を手に笑顔のろらたん(LoRaWANゲートウェイの登録完了) しゃちらぼについて

LoRaWANゲートウェイは要登録?!登録状もらいに総務省へ行った話

この記事について

こんにちは、ぽんたです🐾

今回はちょっとだけ、まじめそうで、そうでもない話。

LoRaWANを運用していると、たま〜に出てくる話題、そう──

LoRaゲートウェイの”登録”って、どうしてる?

これ、真面目に書こうとするとわりとお堅い話になるんですが、
今回はあえてそこは横に置いておいて、

「登録して、総務省に行ったら直接もらった話」
をメインにお送りします。

※なお、この記事の内容は1年以上前の体験に基づいており、
ぼくの記憶をたどって書いています。細かいところで実際と異なる部分があるかもしれませんが、
その点はご容赦くださいませ🙏

🎀 まさかの“総務省まで行って直接もらってきました”エピソードだよ〜っ!

ろらたんが登録申請書を持っている画像


自宅LoRaWAN運用中です📡

ぼくは現在、自宅でLoRaWANの実験環境を運用しています。
センサーからのデータをLoRaで飛ばして、
それを屋上に設置したLoRaゲートウェイで受信し、TTNのサーバーに中継するという構成です。

このLoRaゲートウェイ(Dragino LPS8s)は、ちゃんと技適マーク付きの製品なのですが──
実はそれだけでは足りません。

LoRaゲートウェイは「技適があるだけ」では合法にならないこともあるんです!

というのも、この手のゲートウェイは「無線局としての登録と開設届出」が必要なカテゴリに入るからなんです。
つまり、“技適=フリーパス”ではないという点、意外と知られていないかもしれません。

🎀 技適は“使っていい”じゃなくて“使える性能”のマークなんだよ〜っ

LoRa端末(センサー側)は登録不要な場合が多いんですが、
基地局として機能するゲートウェイなどの無線機は、しっかり手続きが必要なんですね。

エンドデバイスと、ゲートウェイでは技適の認証内容が違う

登録が 不要 なのか 必須 なのかは、
総務省の技術基準適合証明等を受けた機器の検索で調べられます。

僕が使ってるエンドデバイスとゲートウェイは次のようになっています。

項目エンドデバイスゲートウェイ
機種名i2-electronics LRA1Dragino LPS-8S
技適番号001-A16260210-135041
特定無線設備の種別第2条第8号第2条第4号の7
登録の要否登録不要登録必須

LoRaゲートウェイって、
「技適マーク付きで売られてるから、自由に使っていいんでしょ?」
って思われがちなんですが……
実は それ、ちょっとだけ誤解です。

この手のゲートウェイ(たとえば Dragino LPS-8S など)は、
「電波法施行規則 第2条第4号の七」 に該当する特定無線設備という分類になります。

で、これがクセモノでして──
使うには「無線局の登録申請」と「開設届出」が必要なんです。

🎀 技適マークがあっても、“誰でもすぐ使える”ってわけじゃないんだよ〜!

つまり、技適があるのは「機器としてちゃんと基準を満たしてるよ」という話で、
それを どういう立場で・どういう場所で使うか には、別のルール(登録制度)があるということですね。

日本国内でよく使われている、技適取得済&登録必須 のLoRaWANゲートウェイとしては、以下のような機種があります:

  • Dragino LPS-8S(個人でも手に入れやすく普及率が高く、僕も使ってます)
  • Tektelic Kona Micro / Mini(自治体や大学などの実証実験で採用例あり)
  • RAKwireless WisGate Edge RAK7268(国内仕様モデルは技適取得済み)
  • Multitech Conduit MTCDT-L4G1(業務用での実績が豊富)

そして……
これらの機器を 登録せずにそのまま使っちゃうと、電波法違反。
この手の違反は“行政指導”とか“注意”で済むとは限りません。
法律の条文としては、
「1年以下の懲役 または 100万円以下の罰金」という、わりと重めな刑事罰の対象になります。
つまり、悪質だと判断されれば、「前科が付く」可能性もありえます。

🎀 “懲役”って書いてあると、ちょっとドキドキするよね…
うっかり使って前科がついたら、さすがにシャレにならないよ〜っ💦


オンラインで登録申請

というわけで、LoRaWANを合法的に運用するために、
「よし、まずは無線局の登録申請をしなきゃ!」となったわけです。

実際にちゃんと登録して使う分には、手続きもそんなに難しくはありません。

申請は、「総務省の電波利用申請」から、オンラインで行いました。
以前にアマチュア無線の無線局登録をした経験があったので、
「まあ似たようなもんでしょ」と軽く考えていたのですが──

実際には入力項目がかなり多くて、調べながらなんとか進めました。
使用する機器の情報、設置場所、出力、周波数、運用方法など、
また選択項目もいっぱいあって、何を選べばいいのか迷うし、
「えっ、これも書くの!?」みたいな欄もちらほら。

ちなみに、最初は 個別登録でもよかった んですが、
「将来的に複数のゲートウェイを使うかも…?」と思って、なぜか 包括登録 にしてしまいました。

が、現状ではゲートウェイはまだ1台だけ。なので、正直あまり意味なかったかも…?

しかも包括登録にすると、開局届出も別途必要になるため、
ちょっとだけ面倒な手続きが増えます。

🎀 “将来の自分が増やすかも”って考えが裏目に出たやつ〜っ💦

とはいえ、ひとつずつ埋めていけば特別難しいというわけではなく、なんとか申請できました。

  • 11/9 に申請 → すぐに「申請・届出 到達のお知らせ」メール
  • 11/14 に、「申請を受け付けたから、申請手数料を納付してね!」が届いたので、
    早速、Pay-easy で支払い。

🎀 がんばったぽんたえらい〜っ✨ ここまでは順調だったんだよね〜

おっ!早いじゃん!・・・と思ったら・・・
待てど暮らせど音沙汰無、途中だんだん不安になる。

  • 12/28 やっと「審査終了!登録状ができたよ!」のメール。

2か月弱もかかってしまった・・・待ちくたびれた。
っていうか、年末じゃん!
登録状が手元に届くのは年越しになっちゃう。


九段下まで行ってきた

通常は、「審査終了」になったら返信用封筒を送って、それに登録状が同封されて届くんです。
でも、直接取りに来てもいいよって、総務省のページに書いてあったから、
「よし、じゃあし関東総合通信局のある九段下行くか〜」と軽い気持ちで出かけたところ──

理由?
だって、郵送で書留の返信用封筒を送るより、地下鉄で往復した方が安かったんです。

それに……
おもしろそうだったから!

🎀 でた、ぽんたの“好奇心はコストを超える”理論〜っ🤣
でもちょっと楽しそうでうらやましいかも…♪

世の中はまだお正月気分のところ、早速お出かけ。
九段下の駅から歩いて数分、九段第3合同庁舎に到着!

🎀 入口に警備員がいたりして、なんか役所ってドキドキするよね。

エレベーターにのって22階に上がり、無線通信部の陸上第三課にいきました。
中に入って、免許受け取りの「ピンポン」を押します。

役所の人が来て

「免許の受け取りですか?」

「はい!この申請番号なんですけど・・・」
って事前にプリントアウトした物を見せたら、
近くにある書類の束をゴソゴソやって、

「事前に連絡ってもらってますか?」

「いえ。ホームページに直接受け取りできますって書いてあったので・・・・」

「事前にご連絡いただいていればご用意しておいたんですが…」

えっ!? いやいや、「受け取り方法の選択」で「窓口受領」を選択したんだから取りに来る前提じゃないの!?
事前連絡してって、どこにも書いてないじゃん。

総務省側からすると、「窓口受領」を選択してわざわざ取りに来る人は多くないのかもしれません。
だったら、逆に用意してもらえてたんじゃないの?
事前連絡しないこっちが悪いみたいな口ぶりで、ちょっとモヤモヤが残りました。

受付には「免許を取りに来た方は押してください」っていう
“専用のピンポン”が用意されてたので、
それなりに来る人はいるんじゃないかな〜とも思ったり。

実際その日は、ほかに誰もいなくて、(まあ年明け早々だしね)
静かな窓口で「少々お待ちください」と言われ、10分ほど待機。
どうやら、郵送用の返信封筒が届くのを待っている書類の棚から探してきてくれたみたいです(笑)

そしてその後、

「どうぞっ」

と渡されたのは──

まさかの“そのままの書類1枚”をホイっと手渡し!

🎀 いや、いっそ清々しい〜〜っ📄💨

無線局登録状

👆実際にもらった「無線局登録状」です。(クリックすると大きく表示します。)

というわけで、ぼくはLoRaゲートウェイの無線局登録状を受け取るためだけに、
九段下の関東総合通信局まで行ってきました。


開局届出したよ

個別登録では登録と開局申請が一緒なのですが、
包括の場合は、別途に開局届出が必要なんです。

登録状受け取り後、無線局を開設してから15日以内に届け出が必要なので、
時間的には余裕があるのですが、登録状を受け取って自宅に戻ったら、
すぐにオンラインで開局届出を提出しました。

そして、さっそく、ゲートウェイの設定作業に取り掛かり、
その日のうちに堂々と電波を出すことができました。

ゲートウェイやTTN(The Things Network)、デバイス(LRA1)を使ったLoRaWANの実践方法は、
この先のブログの記事でお伝えします。

まずは、合法的にやらないとブログに書けないですからね。
ブログどころか、無登録で堂々と操作説明してる業者は、ヤバいんじゃないのかな?

🎀 ついに合法LoRaデビューおめでと〜っ🎉

ちなみに、毎年、「電波利用料」の振込用紙が届きます。

電波利用料


まとめ:登録って、実はそんなに大変じゃない

「登録って難しそう」と思ってる人もいるかもしれませんが、
実際には書類をちゃんと書いて出せば、個人でも全然できます。

それに、登録しておけば堂々とLoRaWANを運用できるし、
正々堂々、電波飛ばしてる感があって気持ちいいんです。

🎀 まじめに飛ばすの、けっこうカッコいいと思うんだよ〜っ📡
だから、堂々とLoRaWANの記事が書けるってわけだね〜っ📡✨

おまけに、電波利用料は年に400円。

🎀 1年分でコンビニのスイーツ1個くらいだよ〜っ🍨

そんなわけで、LoRaゲートウェイの登録で九段下に行った話でした。

これを読んで「ちょっとだけ気になるかも?」って思った方は、
ぜひ“LoRa ゲートウェイ 登録 総務省”あたりで調べてみてください。


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