農業IoTでセンサー比較!導電式vs静電容量式はどっち推し?
この記事について
今回は、LRA1を使った農業IoTシリーズの第3弾です。
前回の記事では、静電容量式と導電式の2種類のセンサーを使って、土壌の湿り具合をLoRaで送信する実験を行いました。
……のですが、天気が悪くてあまり乾燥せず、正直なところ、うまくデータが取れませんでした。
今回はリベンジ編です。天気も良好で、センサーの位置やプランターの置き方も工夫したところ、ようやく“らしい”データが得られたので、しっかり比較・考察してみたいと思います。

🎀 いよいよ本番の土壌センサーバトルだね〜!
センサーの準備と設置
使用機材は前回のままで、以下の構成になっています。
使用した土壌センサー
導電式センサー:M5 EARTH(ジップロックで簡易防水)

静電容量式センサー:Amazonで購入した激安中華製(gootの防湿コート仕上げ)

送信側はLRA1のアナログピンに2つのセンサーを同時接続し、10秒ごとに測定してLoRaで送信する構成にしました。
PA7 : VCC(センサー共通) PA8(AN16) : 導電式のアナログ出力 PA9(AN17) : 静電容量式のアナログ出力
前回より、少しだけケースをアップデートしました。
100円ショップで購入したタッパーを利用しています。

受信側はLCDにも表示されます。

送信側、受信側ともに、BASICのプログラムコードは前回と同様です。
しゃちらぼブログ Vol.25 を参照してください。
🎀 100円タッパーでIoTとか、コスパ神すぎる〜!
第1回目の計測
前回から引き続き計測を継続して、ログを記録しました。
この計測時は、プランターの端にセンサーを挿していました
前回は天候も悪く、思ったような計測ができませんでしたが、
その翌週は天気が良かったので、数日間の計測を継続して記録しました。
計測中は、多いときは日に何度も水やりをしています。
しばらくは、導電式と静電容量式のどちらも反応していたのですが、
特に導電式の反応がどんどん悪くなり、最終的にはたっぷり水やりしても無反応。
これはおかしいと思い一旦引き上げてみたところ、前回よりもさらに腐食が進行していました。
- 電極が酸化して変色
- コップの水にセンサーの1/3を浸けた程度では無反応
- 半分以上沈めてようやく反応
- 多少の土壌の水分では反応しない状態に
この段階で、もはやセンサーとして使えるレベルではないと判断しました。
🎀 センサーがサビで“引退宣言”してたんだね…
第2回目の計測
第1回目の計測の後半の方では、静電容量式の方も初期の頃よりも反応が鈍くなってきた感じだったので、
センサーを挿す場所を見直して、再度計測してみることにしました。
センサーはプランターの中央に再配置しました。
🎀 センサー、端っこにいると情報量少なすぎ問題〜!
この日も天気は良好です。
というよりも、天気が良すぎて、朝顔のプランターはすぐに水切れ状態になります。
- プランターの風通しを確保
- 中心部の土壌の水分変化を狙って設置
その結果、静電容量式の出力がなめらかに変化する様子が見えてきました。
一方で導電式は、水やりから暫くすると、ある時点で 突如ジャンプ(例:40 → 3600) するという、アナログらしからぬデジタル挙動を示しました。
計測間隔は10秒なのですが、その1回の間隔中にジャンプしてるので、中間の値を計測することはできませんでした。
この比較により、両者の動作の違いがはっきりと浮かび上がりました。
🎀 導電式って、“濡れた or 濡れてない”しか分からないのかも?
グラフで見るセンサーの挙動


※ 第1回目と第2回目のグラフは、時間のスケールが異なることに注意してください
- 静電容量式:じわじわ下がって、ゆっくり戻るなめらかな波形
- 導電式:一定時間は全く変化せず、ある瞬間にドンッ!とジャンプ
- たまに大きく下降しているところは、水やりした時
この違いがグラフ上で明確に見えたのは、今回の大きな成果です。
🎀 センサーの“性格”がまる見えだね〜!
それぞれのセンサーの特徴と限界
❌ 導電式
- 腐食する
- 反応しない時間が長い
- 値がジャンプして中間が無い(40→3600など)
- 反応が安定しない
- センサーが壊れても気付きにくい
✅ 静電容量式
- 出力がリニアでアナログ的
- 小さな変化も検出しやすい
- 腐食の心配が少ない
ただし、以下のような注意点もあります。
- 土の種類や湿り方によって数値のレンジが異なる
- センサーの設置位置や深さによって結果が大きく変わる
- 安価なセンサーは そもそも精度が低い ことがある
🎀 でも、“個人の実験レベル”なら、ぜんぜんアリだよね〜!
コスト面・実用性のまとめ
- 導電式も静電容量式も、安価なものであれば数百円レベル
- 価格差はそれほど大きくない
- にもかかわらず、導電式は長期運用できない、誤動作が多い、挙動が極端
🎀 いくら安くても、“サビて無言”じゃ困っちゃうもんね〜!
つまり…
▶️ 静電容量式センサー一択!
というのが、今回の実験の結論です。
🎀 見た目は似てても、中身は天と地ほど違うんだね〜!
次回予告:クラウド連携へ
今回はセンサー比較でしたが、すでにLRA1からLoRaでデータを送信しているので、あとは受信側でネットにUPするだけです。
次回は、クラウドへアップロードして、
- Google Sheets連携
- スマホ通知(LINEやIFTTT)
- Webモニタリング
といった方向へ進める予定です。
🎀 “水やりの通知”とか来たら、完全にIoT農業っぽい〜!
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🎀 “どっちのセンサーを選ぶべき?”って迷ったら、いつでもぽんたに聞いてね〜っ!
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ほんとは「しゃちらぼ(Shachi-lab)」なんだけど、見つけてくれてありがとう🐬



コメント
しゃちらぼさん
更新お疲れ様です。
面白い実験の記事ありがとうございます。
多岐に渡った知識と技術を持っておられてびっくりしております。
自由に扱えると実験なども楽しそうにできて羨ましい限りです。
lra1の送信側を電池運用するとしたら、どのくらい電池が持つのでしょうか?
条件など様々だと思いますが、何か参考になる例がありましたら教えていただきたいです。
現場で100v電源を取ることができず電池運用ならできると思うのですが、電池の交換頻度など決めて運用すれば問題ないとも考えております。
Googleシート、通知、webモニタリングの記事楽しみに待ってます!
お忙しいとは思いますが頑張ってください!
コメントありがとうございます!
励みになります。
> LRA1の送信側を電池運用するとしたら、どのくらい電池が持つのでしょうか?
用途と設定次第で大きく変わってくるのですが──
今回の実験では、以下のような例があります。
🔋実験例①:P2P通信(乾電池 × 水分センサ)
– 送信間隔:10秒ごと
– 電源:単二マンガン乾電池 × 2本
– 構成:LCDなし、水分センサのみ
– スリープ:SLEEP コマンド使用
👉 約3週間連続稼働中で、現在の電源電圧は 約2.5V です。
🔋実験例②:LoRaWAN通信(乾電池 × BME280)
– 送信間隔:10分ごと
– 電源:単三アルカリ乾電池 × 2本
– 構成:LCDなし、BME280で温湿度など測定
– スリープ:SLEEP コマンド使用
👉 約4か月連続稼働中、現在の電源電圧は 約2.7V。
ちなみに、CR2032では3か月程度でダウンしました。
💡電池運用のコツ
– LoRaの送信はほんの一瞬なので、必要なときだけ起きて、あとは寝るのが基本!
– BASICでも SLEEP コマンドでスリープ可能。
– センサやLCDなどの周辺回路も電力を食うので、電源制御がカギになります。
– うまく設計すれば、1年運用も十分可能だと思います!
🎀「現場で100Vが取れなくても、LoRaなら“乾電池だけ”でけっこういけちゃうんだよ~!」
今後、ネットと連携の方法なども順番に紹介していきますので、ぜひまた見に来てくださいね!
ご質問もお気軽にどうぞ😊