PC-98の5インチFDを読みたい!Greaseweazleのドライブを選ぶ

PC-98の5インチFDを読むために、古いFDDを手に持って考えているろらたんのアイキャッチ画像 技術ブログ

PC-98の5インチFDを読みたい!Greaseweazleのドライブを選ぶ

この記事について

昔の5インチFDを読むために、Greaseweazle系の基板を作ろうとしています。

今回は、実際にFDを読む話ではなく、その前段階として

  • 5インチFDドライブを入手する
  • 基板側をドライブに合わせて見直す

という、準備の話について書いています。

ろらたんがFDDを選んでる様子

🎀 今回は“読めた!”じゃなくて、“読む前に悩んでる”話だね

PC-98の5インチFD

今回読みたいのは、PC-98の5インチFDです。

ここで言うPC-98は、NECのPC-9800シリーズのことです。

Microsoftが1998年頃に提唱していた「PC 98」仕様のことではありません。

海外のサイトで「PC98対応」と書かれていても、それがNECのPC-9800シリーズを指しているのか、MicrosoftのPC 98仕様を指しているのか、文脈を見ないと分からないことがあります。

このへん、地味に混乱の元なんですよね。

僕が読みたいのは、PC-9801F2で使っていた2DDフロッピーです。

PC-9801F2は、僕が最初に買ったPC-98でした。
しかも2DD専用機です。

その当時、僕はMSXのゲーム開発のアルバイトもしていたので、もしかしたら、その頃の何かがFDの中に残っているかもしれません。

そこで、これらのFDを読むことを目標としてGreaseweazleの回路図から作り始めたのですが、
肝心の5インチFDドライブが手元にありません。

🎀 PC-98って書いただけで、もう注意書きが必要なの、検索泣かせだよね

PC-98用のドライブにこだわる

というわけで、5インチFDドライブを探し始めました。

5インチFDドライブはずいぶん前から使われなくなっているため、新品というものがありません。

中古で探すしかありません。
ネットで調べていると、いくつか候補が出てきます。

NEC系のFD1055やFD1155D。
EPSONのPC-98互換機で使われていたと思われるドライブ。
それから、Y-E DATAのYD-380Tあたりも見かけました。
AliExpressには、TEACのFD-55GFRなどもありました。

普通に考えると、Greaseweazleで5インチFDを読むなら、手に入る5インチFDDを使えばよさそうです。

実際、それで読めるケースもあると思います。

今回、一番読みたいのは、PC-9801F2時代の2DDですが、
PC-98の2DDは、IBM PC/AT互換機の2DDとは少し違います。

いわゆる640KBではなく、720KBとして使われていたりします。

もちろん、最終的にはソフト側の読み方やフォーマットの扱いも関係してきます。

でも、最初に読む環境を作る段階では、できるだけ余計な不確定要素を減らしたいんですよね。

読めなかったときに、

  • FDが劣化しているのか
  • ドライブが合っていないのか
  • 配線が違うのか
  • ジャンパ設定が違うのか
  • ソフト側の設定が違うのか

このへんが全部混ざると、もう何を疑えばいいのか分からなくなります。

なので今回は、実際のPC-9800シリーズで使用されていたドライブを使いたいと思いました。

🎀 読めないときに“どこが悪いの?”ってなるのが一番こわいんだよね

2DD と 2HD

ネットで調べると、PC9801F2の2DDで使われていたドライブは、型番が FD1055 というのが分かりました。
ヤフオクなどでは、結構安く出回っていましたので、
これでいいかも?と思って落札しようとしたのですが、

FD1055 は 2DD専用のドライブです。

今回、一番読みたいのは、PC-9801F2の2DDですが、
そのあとに、PC-9801VXも使っていましたので、
手元の5インチFDには、PC-9801F2時代の2DDと、
PC-9801VX時代の2HDが混ざっています。

そうなると、今は2DD専用のドライブだけで済ませるとしても、
あとで2HDも読みたくなった時に、またドライブを入手しなければならなくなります。

結局、最初から2DDと2HD両対応のドライブのほうがいいことに気が付きました。

それに、古いFDDは、欲しいときに都合よく出てくるとは限りませんし、
今見つけたものが、次にもあるとは限らない。
後になればなるほど程度の良い個体は入手しづらくなってきます。

🎀 フロッピーの種類で、持ってたPCの時代が分かるのちょっと熱い

FD1155Dを入手する

PC-98で使われていた2DDと2HD両対応のドライブで探すことにしました。

ネットで調べると、FD1155D というのが多く出回っているようで、
FD1155Dなら、2DDと2HDの両方を扱える可能性があります。

ということで、このドライブをターゲットに主にヤフオクやメルカリで探し始めました。

見ていくと、程度も価格もバラバラです。

  • ベゼルの有無
  • レバーの有無
  • カバーの有無
  • ジャンクっぽいもの
  • 動作しないと書いてあるもの
  • 1000~9000円程度

RAなどの機種では、筐体のパネルがベゼルを兼ねていましたので、そこから取り外されたものなどは、そもそも最初からベゼルが無いので、壊れているという事ではないと判断しました。
ただ、レバーが無いのは、本体は動作するとしても、操作がしにくそうでした。
レバーを3Dプリントで作成するとなると、そっちの方が高くつきそうです。
ヤフオクには、3Dプリントで作成したと思われるレバーとベゼルも出品されていたので、そういうのも需要があるんだなあと思いました。
もし、レバー付きの安くて程度の良い個体が見つからなかったら、それも選択肢として考えておくことにしました。

いろいろと探していたら、程度もよさそうな個体が安めに出品されていました。
もちろん、買った中古ドライブがちゃんと動くかどうかは分かりません。

写真も限られています。
ベゼルはなさそうです。
レバーは写っていました。

価格は、送料込みでだいたい3000円くらい。

このくらいなら、ダメでも笑って済ませられるかなと思いました。

いや、本当にダメだったら、たぶん少しだけ落ち込むと思います。

でも、古い5インチFDDを探している時点で、完璧なものを期待する方が難しいです。

動いたらラッキー。
動かなかったら、また記事になる。

そういう気持ちで買いました。

🎀 3000円なら笑って済む、って言いながら沼に片足入れてるやつ

FD1155Dには少し癖がありそう

FD1155Dを買ったあとで、あらためて調べてみました。

すると、どうもこのドライブ、普通に扱えるようでいて、少し癖がありそうです。

ネットを検索すると、FD1155Dを解析している人がけっこう出てきます。

ピン配置を調べていたり、ジャンパ設定を追っていたり、信号の意味を整理していたり。

正直、すごい世界です。

僕なんて足元にも及びません。

というか、今来たばかりです。

「5インチFDを読みたいなあ」と思って入口に立ったら、奥の方に、すでに山小屋を建てて住んでいる人たちがいた感じです。

こちらはまだ、レバーが付いているかどうかで喜んでいる段階です。

特に気になったのは、コネクタのピン配置です。

一般的なFDDとして扱える部分もある一方で、GNDまわりなど、少し注意した方がよさそうなところがあります。

普通のGreaseweazle互換基板にそのままつなげば万事OK、とは言い切れない気がしてきました。

もちろん、変換ケーブルで対応する方法もあります。

でも、今回はせっかく自分で基板を作ります。

だったら、最初からFD1155Dにも少し配慮しておいた方がいい。

そう考えました。

🎀 解析してる人たち、もうFD1155D村の住人なんだよね

GreaseweazleをPC-98対応にしたい

Greaseweazleは、古いFDを読むための仕組みとして、とても便利そうです。

ただ、ここで少し分けて考える必要があります。

「PC-9800シリーズのFDイメージを読む」ことと、
「PC-9800シリーズのドライブそのものを接続する」ことは、少し違います。

前者は、ソフト側やフォーマットの話です。

後者は、ドライブの信号やコネクタ、ジャンパ、GNDまわりの話になります。

一般的なGreaseweazle系の基板は、たぶん海外のIBM PC互換機系のFDDを前提にしているものが多いと思います。

PC-9800シリーズの5インチFDD、ましてFD1155Dのようなドライブまで意識している基板は、少なくとも僕が見た範囲ではあまり見かけません。

だったら、今回作る基板では、少しだけそこに寄せておこうと思いました。

大きく作り替えるわけではありません。

Greaseweazle系の基本的な構成はそのままです。

ただ、FD1155Dを接続する可能性を考えて、コネクタ周辺やGNDまわりを少し見直します。

普通の5インチFDDにも使えるようにしつつ、FD1155Dでも使いやすいようにしておく。

そういう感じです。

汎用性を完全に捨てるわけではありません。

でも、自分が一番読みたいFDに合わせて、少しだけ基板を寄せる。

ここが今回の手直しのポイントです。

🎀 汎用品じゃなくて、“このFDを読むための基板”になってきた感じ

FD1155Dが届く

ここまで記事を書いている途中に、買ったFD1155Dが届きました。
思ったより早くて驚いてます。

フリマでしたが、大手ショップだったので梱包もしっかりしています。

とりあえず梱包を開けて、外観を確認しました。

FD1155D 外観
FD1155D 背面

ベゼルはありませんが、レバーもちゃんとありました。
見た限りでは破損個所もなく、思ったよりもキレイです。

いまのところできることはここまでです。

ちゃんと動くかどうか分かりません。

🎀 とりあえず期待できそうな感じだね

おわりに

今回の記事はドライブ選びと、回路図の手直しの話でした。

どのドライブを使うのか。
なぜそのドライブを選ぶのか。
そのドライブに合わせて、基板側をどうしておくのか。

PC-98のFDを読む。

言葉にするとそれだけなんですが、その手前には、思ったよりいろいろあります。

PC-98という名前のややこしさ。
2DDと2HDの違い。
FD1055とFD1155Dの選択。
FD1155Dの癖。
そして、Greaseweazle基板をどこまでPC-98側に寄せるか。

5インチFDを読むだけのつもりだったのに、ドライブ選びと回路図の手直しだけで、もう1本記事になってしまいました。

次はたぶん、基板側の実装か、届いたFD1155Dの確認になると思います。

まずは、過去のFDを読むための入口を作っているところです。

🎀 まだ1枚も読んでないんだけど、進んでる感じするね


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