Greaseweazle互換基板を作る!実装してFDDケーブルをつなぐ

ろらたんが、Greaseweazle互換基板を手に持って紹介しているアイキャッチ画像。背景には基板図やコード風の模様があり、「Greaseweazle互換基板を作る!実装してFDDケーブルをつなぐ」という文字が入っている。 Greaseweazle

Greaseweazle互換基板を作る!実装してFDDケーブルをつなぐ

この記事について

前回は、Greaseweazle互換基板の設計と発注までを書きました。
今回は、届いた基板に実際に部品を実装してみた話です。
まだGreaseweazleとして動作確認したわけではありません。
まずは部品が載って、ケーブルが物理的につながって、LEDが点くところまでです。
動くかどうかは、次回以降のお楽しみです。

ろらたんがGreaseweazleを実装している様子

🎀 今回は“動いた!”じゃなくて、“ちゃんと形になった!”の回だね


部品が揃った

JLCPCB からは基板、
LCSC からは部品、
AliExpress からはコネクタが、
それぞれ、ほぼ同時に届きました。

Greaseweazle v4.1 plus PCB
Greaseweazle v4.1 plus LCSC
Greaseweazle v4.1 plus コネクタ

部品を並べてみると、
CとR以外はだいたいこんな感じです。

Greaseweazle v4.1 plus 部品たち

部品点数としては、そこまで多くありません。
ただ、今回はPC-98用FDDを意識してジャンパーを増やしているので、見た目は少し賑やかです。

ジャンパーが多いと、なんとなく実験用基板っぽい顔になります。
まあ、逃げ道が多いのは安心です。

🎀 ジャンパー多めだと、急に“実験できる基板”って雰囲気になるね


黒でそろえる

今回の基板は黒にしました。

元のGreaseweazle V4.1の基板は、eBayとかで売ってるものには紫色とかもあったのですが、
実装例の写真は緑色でした。

元のガーバーで4層基板にすると緑色以外は追加費用が掛かるために、
4層基板で作っていたら緑色にしていたと思います。

緑基板は定番ですし、いかにも電子基板という感じがありますし、
今回は2層基板にしたので、緑色以外でも費用は掛かりません。

しゃちらぼのPCBは黒色を基本にしています。
理由のひとつはシャチくんです。
しゃちらぼのロゴはシャチなので、黒い基板に白シルクでロゴを入れると、やっぱり相性がいいんですよね。

基板を黒くしたかったというのも、2層基板にした理由の一つな気がします。

ピンヘッダーやコネクタなども基本的に黒色なので、
それらを実装するとかなり見た目が締まります。
シルクも控えめにしたので、少しガジェットっぽい雰囲気になりました。

さらに今回は、元になっているGreaseweazleのイタチも入れています。
シャチとイタチが同居している基板です。

🎀 シャチとイタチが同居してる基板、ちょっとだけ動物園だね


手ハンダ

今回はステンシルを作っていません。

ステンシルで一気に載せるのも楽ですが、まだ試作段階ですし、
このPCBのパターンも修正する可能性もあります。

それに、何枚も作るつもりもなく部品点数もそこまで多くないので、今回は手ハンダを基本にしました。

そもそも、そのためにチップ部品は0603(メートル単位の1608)サイズにしています。
0402(メートル単位の1005)だと手実装はちょっとつらいですが、0603ならいつもの部品です。

AT32も0.5mmピッチのLQFPなので、十分に手ハンダでいける範囲です。
USB Type-Cコネクタは少し気を使いますが、JJY-SIMでも使っていて問題ありません。

まずは手で載せて、基板として成立するかを見ていきます。

🎀 手ハンダできるように0603にしたの、ちゃんと理由があるんだね


熱を吸われる

今回、手ハンダで実装しているときに、ひとつ少し苦労したところがありました。

レギュレーターです。

放熱を考えて、レギュレーターのパッドはサーマルリリーフにせず、そのままベタへつないでいました。
そして、パッド周辺に複数のビアを配置して裏面と接続するようにもしています。
熱を逃がすには、その方が良さそうだったからです。

ただ、実装するときはそれが困ったことになりました。

はんだごてを当てても、熱がどんどんベタに吸われてしまいます。
そのままだと、なかなかはんだが溶けません。

結局、その部分のためにホットプレートを使いました。

でも、はんだごての熱が吸い取られるということは、放熱がちゃんと効いているということでもあります。
なので、これはこれで悪いことではないんですよね。

実装は面倒だけど、放熱が想定通りということでよかったのだと思います。

🎀 放熱がうまくいってるせいで実装が難しいの、ちょっと理不尽だけど正しい


IDCコネクタ

34ピンIDCコネクタは、5番ピンだけ少し気を使いました。

FDDケーブルでは、この5番ピンがキーになっていることがあります。
ケーブル側の5番ピン部分が埋まっている場合、基板側にピンがあると刺さらないんですよね。

元になったGreaseweazle V4.1 では、実装例の写真を見ると、5番ピンのランドはありますが、
IDCコネクタ側の5番ピンは切断されていました。

でも、ガーバーには、メイン基板側の5番ピンにランドがありませんでした。

たぶん、あとからガーバー側でランド無しに変更されたのかもしれません。

今回の基板ではガーバーに合わせて、メイン基板側は5番ピンのランドを無しにしました。

なので、メイン基板側のIDCコネクタは、5番ピンを切るか、ピンを抜いてから実装することになります。
今回はその前提で実装しました。

一方で、5インチFDD用の変換基板側はフル接続です。
こちらは5番ピンもそのまま残しています。

実際は、FDDケーブル側で5番ピンが埋まってるものも多くはないと思いますし、
今回千石電商で買ったFDDケーブルも5番ピンは埋まっていませんでしたので、
あまり意味は無いのかもしれないですね。

でも、古いFDDまわりではこういう物理的な違いが普通に出てきます。
とりあえず、対応しておこうかなという感じです。

🎀 5番ピン、使ってないのに存在感だけあるタイプだね


実装完了

ひとまず、基板の実装ができました。

Greaseweazle v4.1 plus 実装基板

黒い基板に黒いコネクタ、黒いピンヘッダーでそろえたので、見た目はかなり気に入っています。
機能には関係ありませんが、こういうところはちょっと大事です。

PC-98用に増やしたジャンパーも、実際に載るとやっぱり少し多めです。
でも、このくらい逃げ道があった方が安心です。

SWDコネクタは必要になったら実装するようにしました。

1発目の試作としては、かなりよくできた方だと思います。

もちろん、これはあくまで実装してみての感想です。
Greaseweazleとして動作させたわけではありません。

動作させてみたら、どこかで引っかかるかもしれません。
それはまだ分かりません。

でも、部品がちゃんと載って、見た目として形になっただけでも、かなり前に進んだ感じがあります。

🎀 見た目で勝ってても、動かすと急に現実が来るやつ


マウスバイト

メイン基板と5インチFDD用の変換基板は、マウスバイトでつないでいました。

マウスバイト

小さな変換基板だけ別に発注するのも少しもったいないので、メイン基板にくっつけて作っています。
あとで折り取れるように、ランナー部分にマウスバイトを入れました。

実際に分離してみると、思ったよりきれいに取れました。
変な割れ方をすることもなく、軽く整えれば問題なさそうです。

こういう小さな変換基板を一緒に作りたいときには、かなり便利です。
JLCPCBで基板を作るときは、こういうやり方もありですね。

今回は、メイン基板と変換基板をセットで作る構成にして正解だったと思います。

🎀 おまけ基板がきれいに取れると、ちょっと気持ちいいやつ


シルク

変換基板のシルクは、少し気になるところがありました。

シルク自体が間違っているわけではありません。
ただ、エッジコネクタを実装すると、ソケットの足の影になって少し見にくくなります。

KiCad上では普通に見えていました。
でも、実物に部品を載せると印象が変わります。

使えないほどではありません。
ただ、もし次に作る機会があれば、シルクの位置はもう少し考えたいところです。

とはいえ、この基板はそんなに数が出るものでもありません。
何度も改版して作るような基板ではないと思うので、次があるかは分かりません。

こういうところも含めて、試作ですね。

🎀 直したいところが出ても、次版があるとは限らないのがニッチ基板だね


コネクタ

今回、コネクタ関係は全部ぴったり合いました。

ここは少し不安だったところです。
FDDまわりのコネクタは古い部品ですし、互換品も多く、ショップの商品説明も微妙に怪しいところがあります。

特にFDD電源コネクタは、2.50mmなのか2.54mmなのか、商品名と図面で表記が違っていたりしました。
5インチFDD用のエッジコネクタも、実際にドライブへ挿してみるまでは少し心配でした。

でも、結果としてはどれも問題なくはまりました。

メイン基板側のFDD電源コネクタは、むしろぴったりすぎるくらいです。
ちゃんとロックもかかります。

抜くときは少し大変ですが、電源コネクタとしては緩いよりずっと安心です。
ここが合ってくれただけでも、かなり気が楽になりました。

🎀 前回あれだけ悩んだコネクタ沼、ちゃんと報われたね


電源ケーブル

写真でつないでいる電源ケーブルは、今回買ったコネクタ部品で作ったものではありません。

前回、FDD電源コネクタやペリフェラル電源コネクタをいろいろ調べて、バラ部品も買っていました。
基板側から5インチFDDへ電源を出すために、必要なら自分でケーブルを作るつもりでした。

が、家の中を探したら、ちょうど使えそうなケーブルが出てきました。

なので、とりあえず今回はそれを使っています。

コネクタ部品をあれこれ買ったあとに見つかるの、ちょっと悔しいです。
まあ、予備として持っておけば、いつか使うかもしれません。

こういう部品は、必要なときには無くて、買ったあとに出てくるものです。

🎀 探し物って、買ったあとに出てくるよね


つないでみる

ソフトはまだ書き込んでいませんが、ケーブルだけつないでみました。

今回は、まず物理的につながるかどうかの確認です。

Greaseweazle v4.1 plus CONN

メイン基板から34ピンIDCケーブルへ。
そこから5インチFDD用の変換基板へ。
さらにエッジコネクタで5インチFDDへ接続します。

電源ケーブルもつないで、実際に形として成立するかを見てみました。

5インチFDD用のエッジコネクタは、ちゃんとドライブにはまりました。
信号として正しく動くかはまだ別ですが、少なくとも物理的には問題なさそうです。

こういう古いFDDまわりは、図面を見ていても実物で合わせるまでは少し不安です。
なので、刺さることが確認できただけでもかなり安心します。

🎀 まず刺さる。次に光る。そのあと動く。電子工作の段階確認だね


FDDケーブル

実際に5インチFDDへ変換基板を挿して、ケーブルもつないでみると、少し分かったことがあります。

変換基板そのものは、それほど大きくありません。
ただ、34ピンIDCケーブルがコネクタから少し離れた位置に来るので、どうしても力がかかりやすいです。

今回使った千石電商のIDCケーブルは、作りがしっかりしているぶん、少し重めです。
もう少し柔らかくて軽いケーブルなら、負担は少ないかもしれません。

もともと5インチFDDのエッジコネクタは、PCケースの中でドライブもケーブルも固定された状態で使うものです。
机の上で変換基板を挿して、そこにケーブルの重さがかかるような使い方は、少し気を使います。

そもそも、この基板自体も常設機器というより、読み出し作業用の治具に近いです。
必要なときだけつないで、読み込みが終わったら外すくらいの使い方になると思います。

ただ、抜くときは変換基板方式にも良いところがありました。

普通のケーブルコネクタだと、コネクタ部分をつかんだり、場合によってはケーブル側に力がかかったりします。
でも今回の変換基板は、基板のIDCコネクタ側を持って引き抜くことができます。

そのため、エッジコネクタに対して変な方向の力がかかりにくく、思ったより抜きやすいです。

🎀 ケーブルって、電気だけじゃなくて物理でも主張してくるよね


通電

最後に、USBに電源をつないでみました。

Power LEDが点灯するところだけ確認しています。
まだマイコンへの書き込みはしていません。
USBで認識するかどうかも未確認です。

もちろん、FDDを接続してGreaseweazleとして動作させたわけでもありません。

でも、最初の通電で煙が出ずにLEDが点いたので、今日はここまでで十分かなと思います。
電源系で大きなショートがないことは、とりあえず確認できました。

電子工作では、この最初の通電がちょっと緊張します。
何も起きないのが一番いいのですが、何も起きなさすぎると、それはそれで不安になります。

今回は、ちゃんとLEDが点きました。
まずは一歩前進です。

🎀 電子工作、まず煙が出ないだけでちょっと勝ちだよね


まとめ

今回は、Greaseweazle互換基板を実装して、物理的につながるところまで確認しました。
次は、いよいよファームウェアを書き込んで、USBで認識するかを試していきます。

動いてくれるといいなあ。

とりあえず動作が確認できたら、GitHubに公開する予定です。

🎀 次回はいよいよ、見た目じゃごまかせない動作確認だね


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