JJY-SIM R3 のちょっとした開発ストーリー

🚀JJY-SIM R3 のちょっとした開発ストーリー

電波時計が使えない

電波時計が出始めた頃に、ひとつ買いました。

当時は木造の家だったので、特に問題なく受信できていたんですが、
その後、RCのマンションに建て替えてから様子が変わりました。

窓際に置けば同期するんですが、
部屋の奥だと全くダメなんですよね。

結局、普段は手動で時刻を合わせることが増えていきました。


レピーターは?

いい方法が無いかなと考えていた時期もあって、
レピーターも見たんですが、なんとなくしっくりこない。

「受信して中継する」っていう構造が、自分の中ではちょっと違う感じでした。

そんなときに、ネットで
イヤホンジャックからJJYの疑似信号を出す実験を見つけました。

それを見て、

「これ、マイコンで40kHz作った方がいいんじゃないか?」

と、なんとなく思ったんですよね。


ちょっとした実験

ちょうどESP32を触っていたので、
WiFiでNTP同期すれば、そのまま使えるんじゃないかと。

ESP32-C3のブレッドボードに、
GPIOからポリウレタン線を適当に巻いたアンテナをつないで、
とりあえず信号を出してみました。

ソフトはArduinoで、さくっと簡単に。

これで、普通に時計が合いました。

しばらくは、時計を合わせるときだけ、
これを近くに置いて使っていました。

ただ、10cmくらいしか届かないので、
ほぼ真横に置かないとダメなんですが。


R1で基板化

もう少し飛ばしたいなと思って、基板にすることにしました。

PCBアンテナにして、R1を作成。
このときにOLEDも付けています。

表示があった方が分かりやすいので。

ただ、アンテナの共振はかなり適当で、
GPIO直結のまま。

それでも多少は飛ぶようになって、
机の上くらいなら使える感じでした。

R1は完全に自分用だったので、
WiFiの設定もコードにハードコーディングしていました。


R2で実用的に

それでも、もう少しちゃんとしたいなと思って、
回路を見直しました。

AIに相談しながら、Hブリッジ構成にして、
共振回路もきちんと設計。

ここでR2が完成します。

これで、数メートルは届くようになりました。
この時点で、ほぼ完成形に近い状態です。

R2をヤフオクに出してみたところ、
数台売れました。


ソフトの対応

R2を出品するにあたって、ソフトに大きな変更を入れています。

R1までは自分用だったので問題なかったんですが、
出品するとなると、ユーザーが設定できないと困ります。

そこで、WiFi設定や各種設定を
ポータルから変更できるようにしました。

あと、JJYのフォーマットを見ていたときに、
DSTのビットがあることに気づきました。

実際にどうなるのか試してみたところ、
電波時計側にちゃんと表示が出るんですよね。

「これ、使えるな」と思って、そのまま機能に入れました。

そこから、タイムゾーンも対応できるようにしたりしました。

レピーターではない分、自由に設定できるのが強みになっています。


R3 を作ることに

出品用にもう少し作ってみようと思って、

部品を揃えようとしたんですが──

ESP32-C3が欠品していました。

仕方なく、ESP8684で作ることにしました。

ただ、R2の基板では対応できないので、
回路を少し見直して、新しく作り直すことに。

基本構成はR2のままですが、
ついでにケースも作ることにして、
ケースに合わせて基板レイアウトも変更しました。

こうしてR3が完成します。


Arduino から IDF へ

ここで、大きな問題に直面しました。

ESP8684がArduinoに対応していないことに気づきました。

R3の実装も終わって、
いざソフトを書こうと思ったときに分かったんです。

同じRISC-VのESP32シリーズなので、
てっきりそのまま使えると思っていました。

R2までは、初期のArduinoコードを拡張してきたんですが、
ESP-IDFで作り直すことにしました。

コードを見直して、構成も整理して、
結果的には、かなり完成度の高いものになったと思います。


R3 が完成

その後、ESP32-C3の在庫は復活しました。

タイミングとしてはちょっと微妙だったんですが、
IDFに移行するきっかけになったと思えば、
悪くなかったのかもしれません。

IDFに移行していなかっらた、
いまの完成度にはなってなかった気がします。

最初は、ちょっとした実験みたいなものだったけど、、
結果的に見ると、最初に思っていたよりも、
だいぶちゃんとしたものになりました。

こういう流れで、いまの JJY-SIM R3 になりました。


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